【からっぽのいえ】大切なものとは?何か物悲しいロボットのお話|評価・レビュー
「プレイしているうちに自然と感情移入するゲームって中々ないと思うんです、何が良いのかは上手く説明できないけど、ここまで心に突き刺さるゲームは中々ない、、、」
「からっぽのいえ」は、ロボットと人間との共存を描いたストーリー特化型ゲームです、主人公であるロボット”RJ6388265″の記憶を辿ってみてください、そして感じてみてください。
ロボットが守りたかったもの、そして失ったものを、、、
CHECKおすすめポイント
- ゲームを引き立たせる音とBGM
- 不思議と泣けるストーリー
- 広告で世界観ぶち壊し
最初に:ストーリーについて
人のもういない空っぽの家を守るロボットの姿がそこにはあった。
時が経てば技術は進歩する、それを物語るように家を攻撃する敵の数は次第に増えていく、いわゆる型落ちと化した「RJ6388265」に家を守れるほどの力はもうない。
ロボット「RJ6388265」は大きな選択を迫られる、敵から家を守るためには自身をアップデートするしかない、しかしシステムを更新するための空き容量は今の自分にはない。
空き容量を作るには自身の記憶媒体からデータを削除するしか方法はない、しかしデータを消すということは守るべき家との思い出、一緒に過ごした家族との思い出を消すということ。
システムを更新した先には、記憶という名のデータを消し続けた先に残るものは、その時ロボット「RJ6388265」は何を思う。
ゲームの進め方について
ゲーム(ストーリー)の進め方はシンプルです。
- 周りにいる敵を排除する
- 部品を集めてアップデート
周りにいる敵を排除する
家の周りにいる敵(歯車)をタップしてミサイルを発射して排除します、「家の左にある数字」は敵をロックオンできる数になります。
部品を集めてアップデート
敵を倒していると「家の右にある数字」が増えていくと思います、これはストーリを進めるために必要な部品を意味します、ここが最大数になるとストーリーを進めることができます。
部品が貯まったらロボットをタップしましょう、一つだけブルブル動いているデータがあると思うのでそれをタップします。
ストーリーを見たら最後にアップデートし(する→する)でまた敵を倒していくという感じになります。
「家の上にある電波のアイコンをタップすると30秒の間だけ敵を誘い出してくれます、敵がたくさん湧くのでこれを利用して部品を効率よく集めましょう!」
考察①:守るための代償は過去の記憶
ちょこっとだけストーリーの考察を入れて尺を稼ぎたいと思います。笑
家を守る代償は幸せの記憶
時がたつにつれ次第に敵の数は増えていきます、今まで通りの性能じゃ家を守れないので自身のアップデートを余儀なくされる「RJ6388265」。
OSはそれに理解を示しつつもどこか悲しそうにも見える、OSには人間と同じとは言えないまでも人に似た感情を持ち合わせています。
家を守るという使命のもと動いているはずの「RJ6388265」ですが、読み解いていくうちに登場人物の一人である一人の女の子を中心に動いていると感じとれます(実際のところはそう見えるだけかもしれない)
少なくともOSは女の子のために「RJ6388265」が家を守ろうとしていると感じています、家を守るためにはデータを削除して強くならないといけない、でもそれを消してしまうということは、、、
「何かを得るためには何かを捨てなければいけない」というのはよくあることですが、「RJ6388265」の立場で考えるとかなり酷なことではないでしょうか、、、
「データを消し続けるとどうなるのか、その先に待っているものがプレイヤーである私たちにはなんとなく分かってしまうのが悲しいですね」
考察②:ロボットが守ろうとした「からっぽのいえ」
そして「からっぽのいえ」へ
からっぽになったいえをずっと守り続ける「RJ6388265」、ここからは「あるじぇ」と呼んでおきます。
家を守る「あるじぇ」とそれをサポートするOSは何を思うのでしょうか、データを削除し続けた結果、守る目的も意味も「あるじぇ」にはないはずです。
そもそもこのロボットは「あるじぇ」なのでしょうか、「あるじぇ」と言えるのでしょうか、、、
データを削除する重み
データを削除することにここまで重みをつけたゲームも中々ないのではないでしょうか。
データを削除するのは酷だけど、削除しないと家を守れないしストーリーも進まない。
あまり言い過ぎると完全なネタバレになりそうなのでやめておきます、、、
「自分たちが持っているスマホやPCにも感情移入しそうですね、、、初期化なんてできなくなりますな。泣」
終わりに:関連作品も遊んでみようと思います。泣
いかがでしたでしょうか。
ゲームというか一つの小説を読んでいる感じですね、ノイズとBGMがまたそれを引き立たせるんだこれが。
バトル系やガチャゲーに慣れている人にはどうだろうか、このゲームの良さは伝わりにくいかもしれない、ストーリー重視で遊べる方には是非オススメしたいゲームだなと思いました。
「トマトも中々のゲーム好きと自負していたけれど、このゲームの存在を知らなかったとはまだまだですな、、、うん。」
完結までそこまで時間がかからない(4時間あれば多分いける)ので本を読む感覚で進めてみるといいかと、ってな感じで興味がある方は是非遊んでみてはいかがでしょうか。
以上、「からっぽのいえ:大切なものとは?何か物悲しいロボットのお話|評価・レビュー」でした。
飲食→派遣→IT系ベンチャーに転職。
本業をベーシックインカムとし、やりたい事に挑戦するWebエンジニア。